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 赤外線リモコン戦車


  H8/3664Fを用いた赤外線リモコン戦車の製作
    前田博志


  はじめに

日立製作所からH8/3664というマイコンが発売されました。CPUコアは著名なH8/3048などと同じH8/300Hで、従来のアセンブラやコンパイラがそのまま使用できます。
ピンの数がH8/3048は100ピンなのに対してH8/3664はシュリンクDIP品で42ピン、フラットでも64ピンに減らしてあり、外形も小型になっています。これはアドレスバス、データバスなど、外部メモリなどのインターフェイス機能を省いているためで、内蔵の32KバイトのフラッシュROMと2KバイトのRAMで足りるプログラムで動作することを前提としています。
小さくても分解能10ビットのA/DコンバータやSIO、タイマなど従来のH8シリーズと同じ機能も内蔵されていますので、使い勝手の良さが期待できそうです。
動作周波数が10MHzであれば3.0V動作も保証されており、電池2本直列動作などもできそうです。


このH8/3664を使用して電池動作の赤外線のリモコンとそれを受光して動作するリモコン戦車を製作してみました。
送信側ではH83664のタイマーで38KHzを作り、これを搬送波(キャリア)とします。変調はSIOのTXDを使用して2400bpsで赤外線をパルス変調し、送信します。受光側ではそれをリモコン受光素子で受けて、SIOのRXD側に入力します。
送信側の基板の拡張基板に付けた6つのキーを押すことにより、それぞれ異なる信号を送信し、受信側では異なる信号に応じ、リモコン戦車を前進、後退、前進左右、後退左右させます。
赤外線の変調にSIOを使用することにより送信側のプログラムが簡略化できますし、応用として各種データ転送などにも使用できます。

   

図1 赤外線リモコン戦車の全景


  使用部品

送信側のH8/3664基板は(有)イエローソフトから販売されているH8/3664開発セットYHN64−1Cに同封されている(有)ビーリバーエレクトロニクス製の基板を使用しました。CPUボード、インターフェイスボードが38mm×27mmと非常にコンパクトな上、3Vでの動作も可能なようです。フラッシュROMの書き込みと動作がトグルスイッチの切り替えでできますので、デバック中のROM書き込み、動作という繰り返しがとても快適でした。完成後はCPUボードのみで動作させます。

受信側はシュリンクDIPタイプのH8/3664BPを(株)秋月電子通商から購入しました。ソケット付きです。基板としてサンハヤト(株)のMIL−ICB−01Bを使用しました。この基板は64ピンまでのシュリンクICが搭載できます。H8/3664BPは足の数が42ピンですので、充分です。
赤外線受光素子も(株)秋月電子通商で販売していたSPS−443−1(三洋電機製)を使用しました。この部分は初め自作しようと色々試作しました。理由は調べた赤外線受光モジュールは搬送波が38KHzや40KHzに固定されていて、例えばSIOを38400bpsで転送したい場合、無理であることが予想されたためです。
普通のラジオの搬送波と信号波の比率はAM放送で100倍前後、FM放送では76MHz〜90MHzの搬送波に対して最大15KHzの変調をかけるようになっているわけですが、比率は最少で76MHz/15KHz≒5066倍となります。これほどの差は必要ないとしても、多分10〜100倍以上の比率が望ましいでしょう。
試作ではいくつかのオペアンプやCRを使用しなくてはならず、色々部品を購入しに行った(株)秋月電子通商で1個200円で売られていたのを見つけてしまい、買うこととしました。
そのため、SIOのボーレート上限を最低10倍程度は確保しないといけないと考え2400bpsで実験しました。38KHz/2400bps=15.8倍です。
他には特殊な部品はリセット電圧2.5VのリセットICPST591K(ミツミ電機株式会社)です。入手難の場合、以下の回路で代用可能です。


   

図2 リセット回路代案





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